当然ですが大人は誰も信じず、半信半疑で少年から得た情報を元に村に問い合わせたそうです。
すると、確かに4年前ひとりの男性が村から失踪していた事が判明し、失踪した男の名前が少年の語った名前と一致したのです。

この話に興味を抱いた大人たちが少年を村に連れて行った所、忘れていた記憶が次々と蘇り、ついには前世で自分を殺害した犯人の名前も思い出したのです。

少年のことを聞きつけて、村の住人が集まっていた時のことでした。

少年は見物人の中にいたひとりの男性を見て「あなたは◯◯さん？」と質問しました。

すると少年は、その男性に向かってこう言ったのです。

「ぼくはあなたの家の近くに住んでいて、よく喧嘩をしていた。それであなたは斧でぼくを殺したんだ。ぼくの体（死体）がどこにあるかも覚えている」

少年が語った「自分の体のある場所」を掘り返してみると、そこには白骨化した遺体が埋められていたというのです。
そして少年の言うとおり、頭蓋骨の額部分には斧で殴られたような大きな損傷があったそうです。
遺体の付近には殺害に使用された斧や男物の衣服も発見されました。

少年に犯人と言われた男性は、次々に発見される証拠と証言に、ついに観念したのか犯行を認めたというのです。