【怖い話】じいちゃんが体験した戦争中の恐ろしい出来事
怖い話 15年07月17日10時06分
戦時中は、この世のものとは思えない出来事がたくさん起きていたようです。
こちらがその投稿の一部です。
俺はサッパリなんだけど、俺の母方の家系は、どうやら見える人が多いようだ。
お袋はちょいちょい目撃談を語ってくれる。お袋の話は特に恐ろしいものではないので敢えて省く。
今日はじいさんの話だ。
俺のじいさんは零戦乗りだった。
今も存命で、飛行機好きの俺は色々と影響を受けたんだけど、ここに書く話は、俺が直接聞いたものは一つも無い。ほぼ全てお袋からの聞き書きだ。
個人的には聞きたくて仕方が無いが、とてもできそうに無い。その理由はまた後で。
そういうわけで、彼の詳しい戦歴はまるで分からない。
東京周辺の基地に配属されて、特攻命令を待ちながら空中退避する日々を送っていた、ということまでしか聞いていない。
ただ、一度B-29を邀撃したそうで、目標があまりに大きくて距離の目測を誤り、機銃弾は命中しなかったとだけ言っていたそうだ。
ルーキーのじいさんが無事帰ってきてくれただけで本当に良かった。
ルーキーばかりの部隊に、旧式な機材があてがわれているもので、戦果はサッパリ。
しかし、戦友はどんどん減ってゆく。空襲の折には戦力温存の名目で空中退避。
じいさんは思っただろう。爆撃機を落とせないで、一体何のためのパイロットだ?
挙句の果てに、じいさんは特攻に回されること無く終戦を迎えてしまった。
後に残ったのは、終戦の後に変節した上官と戦友の屍の山。
彼は戦友会にも顔を出さない。
お袋によれば、じいさんは戦争の話をすると、夜必ずうなされるんだそうだ。
大学の受験を、前日にいきなりドロップアウトさせられる悪夢だ。
俺は一度だけ、じいさんが戦争を思い出した時の話を聞いたことがある。
「死んだ仲間の死体を埋めるのは、本当に辛いもんだ」という彼の顔は、一生忘れることは無いだろう。
そんなわけで、俺はじいさんに話を聞けないでいる。
癒えることの無い傷に触れることは、じいさんにとっても俺にとっても、あまりに酷だという気がするからだ。
そんなじいさんも、何度かそれらしいものを目撃したことがあるという。
東京大空襲の折、彼の基地からも燃える東京が見えたそうだ。
じいさんは愛機の側で待機していたんだろう、それを見ていたらしい。
すると、さっきまでそばにいた相棒がいない。
おかしいと思ってあたりを見てみると、相棒は飛行場の端で呆然と突っ立って、燃え盛る街を見ていた。
じいさんは不審に思って、相棒の側に駆け寄って、何をしているのか問いただしたらしい。
「今、東京にいるおれの家族が死んだ」と相棒がつぶやいた。
「何バカを言ってるんだ。貴様の家族なら、とっくに防空壕に入って無事さ。心配するなよ」
じいさんはそう言って相棒を連れ戻そうとしたんだが、相棒は譲らない。
「いや、そんなことは無い。あそこに来ている。貴様には見えないのか」
相棒の指差したほうを見て、じいさんは地獄の業火の下に、人魂がいくつか虚空を彷徨っているのを見た。
きっと最期に別れを告げに来たのだろう。
この話を聞いたとき、俺は切なくて何も言えなかった。
さて、前置きが随分長くなったけれども、ここからが洒落にならないぐらい怖かったのよ。
こちらがその投稿の一部です。
俺はサッパリなんだけど、俺の母方の家系は、どうやら見える人が多いようだ。
お袋はちょいちょい目撃談を語ってくれる。お袋の話は特に恐ろしいものではないので敢えて省く。
今日はじいさんの話だ。
俺のじいさんは零戦乗りだった。
今も存命で、飛行機好きの俺は色々と影響を受けたんだけど、ここに書く話は、俺が直接聞いたものは一つも無い。ほぼ全てお袋からの聞き書きだ。
個人的には聞きたくて仕方が無いが、とてもできそうに無い。その理由はまた後で。
そういうわけで、彼の詳しい戦歴はまるで分からない。
東京周辺の基地に配属されて、特攻命令を待ちながら空中退避する日々を送っていた、ということまでしか聞いていない。
ただ、一度B-29を邀撃したそうで、目標があまりに大きくて距離の目測を誤り、機銃弾は命中しなかったとだけ言っていたそうだ。
ルーキーのじいさんが無事帰ってきてくれただけで本当に良かった。
ルーキーばかりの部隊に、旧式な機材があてがわれているもので、戦果はサッパリ。
しかし、戦友はどんどん減ってゆく。空襲の折には戦力温存の名目で空中退避。
じいさんは思っただろう。爆撃機を落とせないで、一体何のためのパイロットだ?
挙句の果てに、じいさんは特攻に回されること無く終戦を迎えてしまった。
後に残ったのは、終戦の後に変節した上官と戦友の屍の山。
彼は戦友会にも顔を出さない。
お袋によれば、じいさんは戦争の話をすると、夜必ずうなされるんだそうだ。
大学の受験を、前日にいきなりドロップアウトさせられる悪夢だ。
俺は一度だけ、じいさんが戦争を思い出した時の話を聞いたことがある。
「死んだ仲間の死体を埋めるのは、本当に辛いもんだ」という彼の顔は、一生忘れることは無いだろう。
そんなわけで、俺はじいさんに話を聞けないでいる。
癒えることの無い傷に触れることは、じいさんにとっても俺にとっても、あまりに酷だという気がするからだ。
そんなじいさんも、何度かそれらしいものを目撃したことがあるという。
東京大空襲の折、彼の基地からも燃える東京が見えたそうだ。
じいさんは愛機の側で待機していたんだろう、それを見ていたらしい。
すると、さっきまでそばにいた相棒がいない。
おかしいと思ってあたりを見てみると、相棒は飛行場の端で呆然と突っ立って、燃え盛る街を見ていた。
じいさんは不審に思って、相棒の側に駆け寄って、何をしているのか問いただしたらしい。
「今、東京にいるおれの家族が死んだ」と相棒がつぶやいた。
「何バカを言ってるんだ。貴様の家族なら、とっくに防空壕に入って無事さ。心配するなよ」
じいさんはそう言って相棒を連れ戻そうとしたんだが、相棒は譲らない。
「いや、そんなことは無い。あそこに来ている。貴様には見えないのか」
相棒の指差したほうを見て、じいさんは地獄の業火の下に、人魂がいくつか虚空を彷徨っているのを見た。
きっと最期に別れを告げに来たのだろう。
この話を聞いたとき、俺は切なくて何も言えなかった。
さて、前置きが随分長くなったけれども、ここからが洒落にならないぐらい怖かったのよ。
お祖父さんには何が見えていたのでしょうか…?
極限状態にまで追い込まれたことによって何かが覚醒したのか。
見えてはいけないものが見えてしまったようです。
続きをどうぞご覧ください。
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