2014年2月14日に死刑が執行された楊新海。
5年間で殺害した人数は67人。
23人を強姦し、10人に傷害を加えている。
37人もの老女をレイプ、中には90歳代の高齢者も居た。
高齢者を狙うのは力がなく抵抗を奪うのが簡単だからだと言う。
裁判終了後のインタビューで殺した理由を聞くと…
出典:TOCANA
裁判で反省の色も、死刑判決にも顔色を変えなかった男の素顔とは…
貧困から手を出してしまった窃盗―――
楊は河南省駐馬店市正陽県にある山間部の貧困地区、それもとりわけ貧しい家庭で生まれ育った。
6人兄弟の4番目で、利発的な少年だったが貧しさからか、だんだん内気になっていった。
貧困から抜け出そうと学校を中退し都市部へ仕事を求めて移った。
しかし、まだ若く学も経験もない楊には日雇いやレストランのバイトくらいしか仕事はなかった。
結局貧しさからは抜け出せず、次第に前借りした給与を踏み倒したり、職場の物を盗むようになり、20歳で遂に逮捕された。
再教育名目の2年労働を命じられた楊。
その効果はなく、スリを行い再び逮捕され、また再教育の1年労働を命じられる。
人権など剥奪される「労働再教育」―――
「労働再教育」は、もともとは人権活動家や反体制派などを罰するため行われて来たが、公安の乱用と、過酷すぎる内容か2013年に廃止されている。
労働は過酷で危険、とても達成できないノルマを課せられ、
達成できない時は暴行が待っていた。
楊は盗みを働いたとは言え、軽犯罪だ。
それでも3年もの間、人権を無視された所業を受け続けた。
労働再教育でボロボロの楊に更なる悲劇が―――
貧しさから抜け出せなかった上に、労働再教育で心身ともにボロボロになった楊。
必ず結婚すると誓い恋人を残し再教育へ向かったが、戻った時には別の男性と結婚していた。
この元恋人に深い恨みを持つようになった楊。
しかし犯罪歴もあり、女性にもてる容姿でもない楊に、新しい恋人などできるはずもなく、次第にその恨みは女性全体へと変わった。
28歳の時、遂に強姦という重犯罪を犯した。
そして懲役5年に処されることとなった。
出所した楊は殺人鬼に変貌していた―――
出所した楊はとんでもない決意をした。
「これから1人でも多くの女を強姦し、1人でも多く殺す」と。
そして67人を殺害、23人を強姦、その上死体を犯す「屍姦」まで行う最悪のシリアルキラーへと変貌した。
暗い時間に住宅へ侵入し、手あたり次第殺していった。
しかも手口は残酷で、包丁や斧で頭や顔をぐちゃぐちゃにしていた。
そして娘が居れば必ず強姦された。
農村出身の楊は、省の連携が取れない間を突きうまく逃げ、捜査は難航した。
10万人民元(約190万円)の報奨金までかけられた。
被害者の情報から、モンタージュが作成され、2003年11月に遂に逮捕される。
DNAが一致し連続殺人犯として逮捕された。
DNA検査は100%信用できないと悪態をつくものの、すぐに殺害方法などを自供した。しかも笑顔でだ。
それどころか、起訴されている以上の強姦をしてきたと自慢げに話したり、被害者への謝罪などもすることはなかった。
責任は正しい道へ導かなかった社会と吐き捨てた。
遂に2004年に銃殺刑に処された楊―――
残酷過ぎる殺人・強姦、あまりにも身勝手な楊に、同情する者なんて居なかった。
しかし大きな社会問題になっている中国の貧困が生んだ一面もあるとも言える。
もしかしたら、今後も次の楊が出てくるのではと中国では恐れられている。
しかし中国の超格差社会も無視できないと思います。
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